
海外のATMでWiseカードを使うとき、手数料で損しないか不安になりますよね。
じつは、Wiseアプリの無料ATM表示をそのまま信じると、現地で手数料を取られることがあります。
私は東南アジアに住んで10年、Wiseカードも5年使ってきました。インドネシアで7つの銀行を試したところ、手数料無料はBCAなど4銀行だけ。残りは現地の手数料を取られました。
この記事では、Wise ATMの引き出し手順と手数料を写真つきで解説します。読み終えるころには、損しない引き出し方が見えてくるはずです。
海外ATMで無料で使うなら、まずWiseカードから。下のガイドで作り方と受け取りまで確認できます。

Wise ATMで現金を引き出す基本の手順
WiseカードでのATM引き出しは、基本を押さえれば難しくありません。ただ、海外では知らないうちに損をするポイントがいくつかあります。まず知りたいのは、引き出す前にWiseアプリで手数料無料のATMを探せることです。
アプリの「カード」→「ATMを探す(トラベルハブ)」を開くと、近くの対応ATMと手数料の目安が表示されます。旅行前や到着直後に、無料で使えるATMを確認しておくと安心です。

ただし、このアプリの無料リストは実際の機械と食い違うことがあります。くわしくは次の章で解説します。まずは、どの国でも共通する「引き出し時の3つのコツ」を押さえておきましょう。
- 「日本円」ではなく「現地通貨」を選ぶ:
画面で「日本円で引き出す」を選ぶと、割高なレート(DCC)が適用されます。必ず現地通貨を選びましょう。 - 口座の種類は「SAVING(普通預金)」を選ぶ:
「CREDITを選ぶとキャッシング扱いになる場合があります。「SAVING」を選べば安心です。 - 紙幣は選べるなら50,000ルピア札にする:
100,000ルピア札は屋台や小さな店で崩しにくいです。小額紙幣のほうが使い勝手が良くなります。
【最重要】Wiseアプリの無料ATM表示に注意|インドネシアの罠
さきほどのアプリの無料リストには、インドネシアでBCA・BNI・Mandiri・BRIの4つの銀行が「手数料なし」と表示されていました(2025年8月時点)。ところが、私が実際にそれぞれのATMで引き出してみると、表示どおりではありませんでした。
無料と表示されていた「Mandiri」と「BRI」で、現地の手数料をしっかり取られたのです。逆に、アプリに載っていない「Danamon」や「Maybank」は無料で引き出せました。バリ島で7つの銀行を実際に試した結果が、次の表です。
| 銀行 | 第三者ATM手数料 (ルピア) | 手数料画面で 止められるか | 備考 |
|---|---|---|---|
| BCA | ⭕ 無料 | ─ | 上限2,500,000/バリの定番 |
| BNI | ⭕ 無料 | ─ | 上限2,000,000 |
| Danamon | ⭕ 無料 | ─ | 日本語対応/警告は出るが手数料なし |
| Maybank | ⭕ 無料 | ─ | 上限3,000,000(今回の最大) |
| BRI | ❌ 30,000 | 不可(CONTINUEのみ) | 手数料を見せたうえで引き返せない |
| Mandiri | ❌ 50,000 | 可(YES/NO) | その場で断れる |
| CIMB Niaga | ❌ 110,000 | 可(OK/Cancel) | 今回もっとも高額 |
第三者ATM手数料=現地のATM運営者が取る料金。現地のレシートに記載されます(例:BRIの30,000ルピア)。Wiseの無料枠とは関係なく、別途かかります。
WiseのATM手数料=Wise側の料金。月25,000円の無料枠を超えた分だけ(100円+1.75%)かかります。こちらは現地レシートには出ず、Wiseアプリに表示されます。
BRIは手数料画面に「引き返すボタン」がない
7つの銀行のなかで、いちばん注意したいのがBRIです。手数料が発生する画面に、引き返す方法が案内されていません。
ふつうのATMは、手数料がかかる画面に「拒否」や「キャンセル」がセットで表示されます。BRIも、暗証番号や金額の画面には「TO VOID TRANSACTION PRESS CANCEL(取り消すにはCANCEL)」と案内が出ます。
ところが、肝心の手数料確認画面にだけ、その案内がありません。表示されるのは「CONTINUE(続ける)」だけ。案内どおり進めると、そのまま30,000ルピアを取られてしまいます。止めるにはATM本体の物理的なCANCELキーを押すしかありません。

実際のレシートにも、第三者手数料の30,000ルピアがしっかり記載されていました。

つまりBRIは、「確認画面で気をつければ大丈夫」という防ぎ方が通用しません。止めるにはATMの物理キャンセルキーを押すしかなく、画面はそれを案内してくれないのです。
MandiriとCIMB Niagaも、無料表示や見た目に反して手数料がかかります。ただしこの2銀行は、手数料の画面で「YES/NO」や「Cancel」が表示されるので、その場で引き返せます。金額はMandiriが50,000ルピア、CIMB Niagaが110,000ルピアと大きめです。


いっぽう、無料で引き出せたのはBCA・BNI・Danamon・Maybankの4行です。とくにDanamonは画面を日本語に切り替えられます。英語やインドネシア語に不安がある方でも操作しやすいはずです。Maybankは1回3,000,000ルピアまで引き出せて、今回試した中では上限が最大でした。


手数料の有無だけでなく、「1回にいくら引き出せるか」まで含めると、選ぶべき銀行はシンプルです。バリではBCAを使い、無料枠の範囲で一度にまとめて引き出すのがいちばん損をしません。
次の章で、そのBCAでの引き出し手順を写真つきで見ていきましょう。
BCAのATMでWiseカードを引き出す手順【写真つき】
無料で引き出せる4つの銀行のなかでも、バリでいちばん使いやすいのがBCAです。台数が多く、第三者手数料もかからず、1回あたり2,500,000ルピアまで引き出せます。
ここからは、実際の画面写真とあわせて手順を見ていきましょう。
WiseカードをATMに挿入します。

カードが読み込まれるのを待ちます。

Wiseアプリで設定した4桁のPINを入力します。

英語(English)を選ぶと操作しやすいです。

表示された金額(500,000など)でよければ、そのまま選んでOKです。枚数が増えるのが気にならない方は、これがいちばん手早く済みます。この場合はSTEP8へ進んでください。
いっぽう、紙幣の種類を自分で選びたいなら「OTHER AMOUNT」を選びます。プリセットのままだと100,000ルピア札で出てくることが多く、屋台や小さな店では崩しにくいためです。小額紙幣で受け取りたい方は、こちらを選びましょう。

「OTHER AMOUNT」を選んだら、紙幣の種類を50,000ルピアに指定します。屋台や小さな店でも使いやすく、お釣りにも困りません。

引き出したい金額を入力します。

CHECKING・SAVING・CREDIT CARDの3択が表示されます。ここではSAVING(普通預金)を選びましょう。CREDITはキャッシング扱いになることがあるため、選ばないのが無難です。

手数料を確認できるので、レシートありがおすすめです。

現金を受け取ります。

取引完了です。カードの取り忘れに注意しましょう。

これで引き出しは完了です。BCAは第三者手数料がかからないため、Wiseアプリの取引明細を見ても、余計な料金は引かれていません。

BCAのATMは、何台も並んでいることがあります。「setor tarik」と表示された台は入金・引き出しの両対応なので、その台を選べば安心です。
また、上部のパネルで紙幣の在庫がわかります。50,000ルピア札が切れている台には赤い「」マークが付くので、並ぶ前に見ておくと無駄足を防げます。


ここまでで、損せずに引き出す基本はバッチリです。次は、もし現金が出てこない・引き出せないときの対処法を見ておきましょう。
Wiseカードで引き出せない・現金が出ない時の対処

現地のATMでカードが弾かれると、旅行中はとくに焦りますよね。ただ、原因はいくつかに絞れます。上から順に確認すれば、その場で解決できることがほとんどです。
カードが弾かれて先に進めないとき
- カードがまだ有効化されていない:
届いたばかりなら、Wiseアプリでカードを有効化したか確認します。 - ルピアの残高が足りない:
引き出す通貨の残高が必要です。日本円のままだと弾かれることがあります。先にアプリでIDRへ両替しておくと安心です。 - 1回の上限を超えている:
BCAなら1回2,500,000ルピアまで。金額を下げて試します。 - カードが一時停止になっている:
不正検知でロックされる場合があります。アプリの「カード」で状態を見て、停止を解除します。
Wiseカードの有効化や到着日でつまずくときは、こちらの記事で詳しく解説しています。

お金が出てこない・うまく進まないとき
- 紙幣切れの台に当たっている:
BCAは上部パネルに紙幣の在庫が出ます。50,000ルピア札が切れていると赤い「」が付くので、別の台へ。 - 「日本円で処理」(DCC)が表示された:
円を選ぶとレートが不利になります。ルピアのまま進めます。 - 手数料の確認画面が出た:
台によっては引き返せない画面もあります。金額を確定する前に、数字をよく見ます。
現金が出ないのに残高が減ったとき
まれに、明細に記録は残るのに現金が出ないことがあります。そんなときは、慌てずWiseアプリの取引詳細を開いてみてください。引き出しが失敗していれば、多くの場合は数日以内に残高へ戻ります。もし反映されないときは、レシートを控えてWiseサポートへ。
他の国では?|実際にATMで損した話【タイ・モルディブ】
Wiseカードは、インドネシア以外の国でも5年ほど使ってきました。ここでは実際に損した2つの例と、行ったことのない国での調べ方をまとめます。同じミスを避けるための材料にしてください。
タイ・プーケット空港で2種類の手数料が乗った話(2024年8月)
2024年8月、プーケット空港のATMで5,000 THBを引き出しました。あとで明細を見ると、手数料が2種類かかっていました。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 引き出し額 | 5,000 THB |
| 当社のATM手数料 (Wiseの無料枠超過分) | 107.64 THB |
| 第三者手数料 (空港ATMの運営者) | 220 THB |
| 実質の追加コスト | 約327 THB(当時のレートで約1,400) |
厄介なのは、種類の違う手数料が同時に乗った点です。ひとつは、Wiseの無料枠を超えた分(当社のATM手数料)。もうひとつは、空港ATMの運営者が取る第三者手数料です。前者はアプリだけに、後者は現地レシートに出ます。

当社のATM手数料と第三者手数料が別々にかかっている
モルディブで3回に分けて300 MVR損した話(2025年3月)
2025年3月のモルディブでは、旅程が延びてルフィア(現地通貨)が足りなくなりました。結果、3回に分けてATMを使うことに。Wise側の手数料は無料枠に収まっていました。ただ、現地ATMの手数料は1回あたり約100 MVR。3回で計300 MVR(約2,700円)を失いました。
ここでの学びはシンプルです。第三者手数料は「1回いくら」でかかるので、回数を分けるほど積み上がります。手数料がかかる国では、1回でまとめて引き出すのが基本です。
行ったことのない国は、どう調べる?
第三者手数料は、国・ATM・時期で変わります。だから「この国はいくら」と言い切れないことも多いです。行ったことのない国では、事前と事後の2段階で確認しておくと安全です。
- 事前:トラベルハブで目安を見る:
Wiseアプリの「カード」→「トラベルハブ」→「渡航先の国を選択」→「手数料と上限額の確認」で、その国のATM手数料の目安が分かります。 - 事後:明細で実額を確かめる:
引き出したら、Wiseアプリの取引詳細と現地レシートの両方を見ます。アプリで「無料」と出ていても、現地ATMで別途かかることがあるためです。
手数料がかかる国で損を最小にするには、引き出し方に少しコツがあります。次で具体的にまとめます。
損しないための戦略
ここまでの実額をふまえて、損を小さくするコツを2つにしぼって紹介します。どちらもすぐ実践できる内容です。
手数料がかかる国は、1回でまとめて引き出す
第三者手数料は、引き出すたびに1回分かかります。モルディブで3回に分けて損したのは、これが理由でした。
だから、手数料がかかる国では回数を減らすのが基本です。Wiseの無料枠は月25,000円まで(回数の制限なし)。この枠の中で、その国の1回上限までまとめて引き出します。たとえばBCAなら1回2,500,000ルピアまで。これで第三者手数料を1回分に抑えられます。
長めの旅なら、カード2枚で無料枠を使い分ける
無料枠はカード1枚につき月25,000円です。長期の滞在や現金を多く使う月は、Wiseにもう1枚を組み合わせると安心です。それぞれの無料枠を別々に使えるので、超過分の手数料を避けやすくなります。
Wiseと組み合わせる2枚目の選び方は、Revolutとの比較記事でくわしく解説しています。

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Wise ATMのよくある質問
まとめ|Wise ATMで損しない引き出し方

海外のATMでWiseカードを使うとき、いちばんの落とし穴はアプリの「無料リスト」を鵜呑みにすることです。
インドネシアでは、無料と表示された銀行でも実機で手数料がかかる例がありました。私が実際に引き出して無料を確認できたのは、BCA・BNI・Danamon・Maybankの4行です。インドネシアで迷ったら、まずBCAが使いやすいです。
もうひとつ、現地ATMの第三者手数料は無料枠とは別枠で、引き出すたびにかかります。手数料がかかる国では、無料枠の範囲で1回にまとめて引き出すのがコツです。国ごとに事情は変わるので、引き出したあとに明細で手数料を確かめておくと安心です。この2点を押さえるだけで、ATMで損する場面はぐっと減らせます。
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